申告を忘れてしまったらどうなるの?

申告期限を過ぎたらどうなる?

確定申告の期限(3月15日)を過ぎてしまった場合でも、申告自体は可能です。ただし、結果が「納付(税金を払う)」か「還付(税金が戻る)」かによって、ペナルティの有無がまったく異なります。

区分ペナルティ申告可能な期限
納付が必要な申告(追加で税金を払う)無申告加算税+延滞税がかかる法定申告期限から5年
還付申告(払いすぎた税金を取り戻す)ペナルティなし法定申告期限から5年
ポイント 還付申告(医療費控除・住宅ローン控除など)の場合はペナルティなし。納付が発生する場合は、放置するほど税額が増えるため、気づいたらすぐ申告することが大切です。

還付申告の場合——ペナルティなし

医療費控除、住宅ローン控除、ふるさと納税(ワンストップ特例なし)など、払いすぎた税金を取り戻す申告が還付申告(かんぷしんこく)です。

還付申告は申告期限(3月15日)を過ぎても、申告期限から5年以内であれば提出できます。無申告加算税も延滞税もかかりません。ただし、申告が遅いほど還付金の振り込みも遅くなります。

補足 還付申告に「遅延ペナルティ」はありませんが、時効(5年)を過ぎると取り戻す権利が消滅します。早めに申告するほうが確実です。

納付がある場合——発生するペナルティの種類

税金を追加で納める確定申告を期限後に行った場合、主に2種類のペナルティが発生します。

ペナルティ内容
無申告加算税申告を期限内にしなかったことに対する税
延滞税税金の納付が遅れたことに対する税

無申告加算税とは?

無申告加算税(むしんこくかさんぜい)は、期限内に申告しなかった場合に、本来の税額に上乗せされるペナルティです。

税務署から調査を受ける前に自主的に申告するか、調査後かによって税率が変わります。

タイミング税率
自主的に申告した場合(税務調査の前)5%
税務署から連絡が来た後・調査前10%(税額50万円超の部分は15%)
税務調査が始まった後15%(税額50万円超の部分は20%)
不正(仮装・隠蔽)があった場合40%(重加算税)

税率は2026年4月時点のものです。

注意 過去5年以内にも無申告だった場合は、税率が10%加重されます(最大で調査前でも15%になります)。

延滞税とは?

延滞税(えんたいぜい)は、納税が期限(3月15日)に間に合わなかった場合に、日割りで発生する税です。

延滞した期間によって税率が変わります。

延滞期間税率(目安)
期限翌日〜2か月以内年2.4%(2026年時点)
2か月を超えた部分年8.7%(2026年時点)

延滞税の税率は毎年見直され、「延滞税特例基準割合」をもとに計算されます。正確な税率は国税庁のサイトで確認してください。

延滞税(概算)= 本来の税額 × 税率 × 延滞日数 ÷ 365

期限後申告の手続き方法

手続き自体は、通常の確定申告とまったく同じです。

  1. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成する
  2. e-Tax(インターネット)または書面で税務署に提出する
  3. 納税が必要な場合は、なるべく早く納付する
注意 e-Taxで送信する場合、申告期限後は「期限後申告」として処理されます。手続き画面で確認してから送信してください。

申告できる期限はある?

どちらの申告も、提出できる期限(時効)があります。

区分申告できる期限ペナルティ
納付が必要な申告法定申告期限から5年無申告加算税+延滞税あり
還付申告法定申告期限から5年なし
不正行為(仮装・隠蔽)がある場合法定申告期限から7年重加算税(40%)あり

法定申告期限とは、原則として3月15日です。

税務調査が来る前に申告を

申告漏れがある場合、税務署から「お尋ね」と呼ばれる書類が届くことがあります。これは税務調査の前段階です。

この段階になると無申告加算税の税率が上がるため、申告漏れに気づいた時点でなるべく早く申告することが重要です。

やってはいけないこと 「どうせバレないだろう」と放置することは避けてください。税務署は給与や売上の情報を把握しています。放置するほどペナルティが大きくなります。

「正当な理由」があれば加算税が免除されることも

災害・病気・その他やむを得ない事情があった場合は、無申告加算税が免除されることがあります。該当する場合は、所轄の税務署に相談してください。

また、申告期限が土日・祝日の場合は翌平日が期限になります。

振り返り:ペナルティを小さくする3つのポイント

  1. 気づいたらすぐ申告する——税務調査の前なら加算税は5%で済む
  2. 納税もできるだけ早く——延滞税は日割りなので早いほど少なくなる
  3. 不安なら税務署や税理士に相談する——自主申告の意思を示すことが大切
まとめ 期限後の申告は、還付申告ならペナルティなし・5年以内に申告可能です。一方、納付が発生する申告は、無申告加算税(自主申告なら5%〜)と延滞税(年2.4%〜)が加算されます。手続き自体はどちらも通常の確定申告と同じです。税務調査が入る前に自主的に申告することで、ペナルティを最小限に抑えられます。

参考・出典


この記事の情報は2026年4月時点のものです。制度は改正される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。