シルバー人材センターの報酬と確定申告
シルバー人材センターとは、高齢者(おおむね60歳以上)が就業機会を得るための公益法人(こうえきほうじん)です。センターを通じて受け取る報酬は、雑所得(ざつしょとく)として確定申告が必要になる場合があります。
確定申告が必要になるケース
次のいずれかに当てはまる場合は確定申告が必要です。
- シルバー人材センターからの報酬(雑所得)が年間20万円を超える
- 公的年金(こうてきねんきん)のほかに、雑所得が一定額を超える
- 複数の収入があり、所得の合計が一定額を超える
注意
公的年金の収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下の場合は所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税の申告が必要なケースがあります。
シルバー人材センター報酬の所得区分
シルバー人材センターからの報酬は「家内労働者等(かないろうどうしゃとう)」に当たる場合があります。この場合、家内労働者等の必要経費の特例(No.1810)が適用され、実際の経費が少なくても、最大65万円を必要経費として計上できます。
雑所得の計算(通常)
雑所得 = 収入 − 実際の必要経費
家内労働者等の特例を使う場合
雑所得 = 収入 − 特例経費額(最大65万円)
※ 給与所得がある場合は、給与所得控除との合算上限あり
ポイント
給与収入がある場合、特例の65万円は給与所得控除額と合算して上限が設けられます。計算方法が複雑な場合は、税務署の窓口や相談電話を活用してください。
準備するもの
- マイナンバーカード(e-Tax送信に必要)
- スマートフォン(「マイナポータルアプリ」をインストールしておく)
- シルバー人材センターから交付される支払調書(しはらいちょうしょ)または報酬明細
- 公的年金の源泉徴収票(年金を受け取っている場合)
- 給与所得がある場合は源泉徴収票
- 各種控除証明書(生命保険料など)
- 銀行口座情報(還付がある場合の振込先)
シルバー人材センターから支払調書が届かない場合は、センターに問い合わせて収入金額を確認してください。
確定申告の手順
- スマートフォンで国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、「作成開始」をクリック
- 申告の種類は「所得税」を選択
- 「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選択
- 「マイナポータルアプリ」で本人確認(マイナンバーカードによる確定申告が初めての場合は初期設定がある)
- 本人確認後、自動で作成コーナーに戻る
- 収入を選択
- 「雑所得」を選択
- 給与所得や事業所得など、雑所得以外にも取得した所得がある場合はすべて選択
- 選択した収入を順に入力
- 「雑所得」の入力画面で「その他」「業務」を選んで入力
- 収入金額:シルバー人材センターから受け取った報酬の合計
- 必要経費:実際の経費
- 特例を使う場合は「家内労働者等の必要経費の特例」の入力項目を選択
- 受けられる控除を入力
- 源泉徴収票に記載された控除は、既に年末調整済みなので入力しない
- 入力結果(納税額または還付金額)を確認
- 送信前の申告データ(PDF)を確認
- 「送信」をクリックしてe-Tax送信
- 送信済みの申告データをダウンロード(保存)
- 入力データをダウンロード(保存)
納税・還付の確認
- 追加納税がある場合:3月15日までに納付する
- 還付がある場合:申告書に記載した口座に2〜3週間程度で振り込まれる
まとめ
シルバー人材センターの報酬は雑所得として申告します。「家内労働者等の必要経費の特例」が使えると、実際の経費が少なくても最大65万円を必要経費として認められる場合があります。確定申告書等作成コーナーで雑所得を入力し、e-Taxで送信すれば手続きが完結します。
参考・出典
この記事の情報は2026年4月時点のものです。制度は改正される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。